今週は、今回の入荷分からスタートした新ブランドPEdAL.E.D.(ペダル アー ディー)のデザイナーである鈴木秀人さんにお話をうかがいました。 PEdAL.E.D.は自転車と一緒の時間を楽しむ」をテーマにハイテクではなく、あえてローテク素材のヘンプコットンや綿麻、またはユーズドのリメイクなどを使用したナチュラルサイクルライフを満喫するためのウエアです。 このブランドは鈴木さんご自身の長い人生経験に基づいた洋服作りへのあくなき試行錯誤から生まれてきた、とても奥の深いものだという事がお話をうかがって伝わってきましたので、今週と来週の2週に渡ってのインタビューとさせていただきます。 ― 鈴木さんが洋服に関わられたきっかけを教えていただけますか。 「小学生の時から家庭科が好きでしてね(笑)。ちくちくやるのが好きだったんですよ。あとお昼の時間にテレビでやる15分くらいのファッションショーの番組が好きだったりして。今思えばあの頃からだったのかなあとおぼろげながら思いますけど。」 ― ありましたよね。ショーの番組。覚えてますよ。 「でもやはり小学の時からサッカーに夢中になって実業団のサッカーチームまで入りました。で、そこで4年間やった後になってこれからどうしようかなと先のことを考え始めたときに、親の勧めで貯金をしていたので「よし、これをもって東京へいっちゃえ!」と決心をして会社を辞めて専門学校に入りました。」 ― ずいぶん思い切りましたね。 「はい、それで卒業したのでその頃からジュンコ・シマダの夜のアルバイトにいったんです。」 ― えっ?夜のアルバイト?? 「夜といっても学生なので4時ごろからでしたけど、あの頃のDCブームのアパレルは夜の12時までは夕方みたいなもので(笑)、3時くらいになるとそろそろ帰るかみたいな、そういう生活をしてました。でもそこにいくとお弁当も食べさせてもらえるし、本物のパターンもあるし、コレクションに出すような生地も見れるしということでそのまま試験を受けて入社しました。当時はDCブームで、200枚ものデザイン画が入社試験にへの応募としてあったそうなのですが、上位になると(シマダ)先生が自身で選ばれて、その中で最後の一枚に選ばれたんですよ。」 ― おお!!すごいですね。 「そこからニットをやってカットソーをやって、その後布帛も見るようになった頃、経営もやらないかといわれてマーチャンダイザーに持っていかれました。そうなると数字が絡むようになったりもして、海外に生地を買い付けにいったりしてと結局14年もいたんです。」 ― おつとめご苦労様さまでした。 |
「で、その後、会社が解散することになって、ちょっと疲れが出てもういいかなと思って洋服をやめちゃったんです。そうしたら、知り合いが別荘を建てる仕事を手伝わないかということになって、その仕事を3年やりました。そこでもいろいろな人に出会ったのですが、その中の一人がトータス松本でした。彼とはとても意気投合したのでゼロから作ってあげたいと思って、別荘地に半年泊り込んで作り上げました。そこから付き合いです。」 ― ちなみに場所はどこだったんですか。 「清里です。で、喜んでもらったら一段落ついた気がしちゃって、木をいじっていたらなんだか糸をいじりたいなと思うようになって。。。やっぱり洋服やりたいなーと。」 ― 戻ってこられる気になったんですね。 「はい。で、こつこつとお金をためて、企画から卸を始めたりしたんですけど、中目黒のビルの一階にガレージがあって水もないし電気もないんだけど、中だけいじらしてくださいと頼み込んでお店をはじめたんです。」 ― それは何年くらい前のことですか。 「4年位前です。で、今はお店は別に移したんですけど。自分の生活の中で体を鍛えたいなと思っての取っ掛かりが自転車だったんです。それをトータスに相談したら、こんな服がええなあ、とか出てきたりして、サンプルを作っては試し作っては試しを繰り返して1年弱くらいかかってこれだなあというのが出来たので、この春からお店も改装してPEdAL.E.D.として立ち上げました。」 ― 長い道のりでしたね。じゃ会社員をやられて仕事をされた時と、再びこの世界に戻られた時とでは味わいが違うものですかねえ。 「違いますね。まず自分がデザイナーをしたくて会社に入って最初はすごい楽しいですよね。でも14年勤めて最後の5年くらいは数字のことが絡んできちゃうと現実を見ちゃうじゃないですか。あー、なんか違うような気がするなあって(笑)。だからちょうどよかった気がしますね。」 ということでですね。来週は、鈴木さんがご自身で始められてからのものづくりの追求、PEdAL.E.D.とはどんなブランドなのかなどについておうかがいしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。 今週はバッグや小物から入荷したPEdAL.E.D.ですが、いよいよ来週はウエアも入荷してきます。皆様どうぞお楽しみに。 PEDAL.E.D.商品ページ |
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