今週は新規取り扱いブランドとしてGASBOOK teeをご紹介します。
GASBOOKは著名あるいは気鋭のクリエイターとネットワークを構築し、書籍、DVD、Tシャツなど形態を変えながらビビッドな情報発信を行っているプロジェクトです。
そしてその数は10年以上にわたって世界中から数百ものクリエイターを紹介してきているというので驚異的です。
その一辺をかじるべく発起人であるプロデューサーの夏目さんにお話を伺いました。
◎GASBOOKの簡単なヒストリーを読者に伝えたいのですが、まずはいつ頃どんな形態でスタートしたのでしょうか。
夏目:1996年に、GASBOOKはスタートしました。
その当時は、ようやくコンピュータやインターネットが普及しはじめたばかりで、今ように万能ではありませんでした。
それでも、自分たちでも何かが出来るという大きな希望と可能性を生み出しました。
クラブカルチャーの幕開けはこの時代よりも早くはじまり、その余波も受けて新しいアートが世界各地から誕生してきました。
GASBOOKは、コンピュータが発達し進化発展していく中で生まれてきた新しい世代のアートを、二次的な批評という形で伝えるのではなく、フロアに音楽を響かせるようにダイレクトに作品として世界に届けるために、CD-ROMや、DVD、Tシャツ、ポスターなど作品そのものを様々なメディアに落とし込み、毎回特別なパッケージを作成して販売しはじめました。
言語を超えて、ファンジンであり、ギャラリーであり、イベントであるメディアを作りたかったのです。
◎まさに90年代ならではのときめきの中からスタートされたのですね。
夏目:2001年には、それまでに制作してきた形をさらに細分化し、本や、DVD(youtubeの誕生とともに役目が終わったと考え終了)Tシャツをシリーズ化。中目黒にGAS SHOPをオープンした他、CS放送にてGASTVをスタートするなど、活動の幅を広げました。
2003年には、それまでに培ってきたネットワークをもとに、社会とアーティストを結びつけるインターフェイスになる事をコンセプトに、ガスアズインターフェイスとして、前社から独立しました。
◎現在は多岐に渡る形態でプロジェクトが発展しているそうですが、簡単にその内容を教えていただけますか。
夏目:ガスアズインターフェイスには、様々なスタッフが集まっています。
それぞれの興味や、これまでの活動から様々な事業が発展して現在まで育ってきています。
大きく分けると、以下のようになります。
1)メーカーとしての物作り Tシャツや、ザ・ニューショッピングバッグ、20,000,000 fragmentsなど、カジュアルから、ハイファッションまで節操なくやっています(笑)
不思議ですよね。
僕たちが紹介するアーティストはハイファッションに関わっている事も多く、その事への興味と様々な出会いから今にいたっています。
2)ライセンスビジネス
アーティストの作品をライセンスという形で、流通させる為に様々な企画を作りあげ、様々な企業へライセンスしています。
最近では、手塚プロダクションと共同で、手塚作品とアーティストとのコラボレーションプラットフォームとして、TEZUKA OSAMU BY GASBOOKを作り上げた他、あるブランドの10周年記念企画として、one treeという商品エコ企画を作り、1年間を通して、商品が一つ売れるたびに、中国の砂漠に木が1本づつ植えられるという企画も進行中です。
3)デザインサービス
携帯電話から、カタログ制作、SPまで様々なサービスを提供しています。
この他にも、ワークショップの開催や、カームアンドパンクというギャラリーの運営も開始しています。今後はさらに新しい事にトライしていきたいと考えています。
◎今回ご紹介するDannySangraについて簡単に紹介していただけますか。
夏目:ダニー・サングラは、ロンドン在住のアーティストです。デザイン、イラスト、ファションイラスト等、様々な表現方法で町中の至る所に出没しています。
今までに、フローレンス、N.Y.、ベルリン、マドリッド、東京、バハマなど世界各地で展示会を開催してきました。
ファッション界での人気が高く、マーク・ジェイコブスやステラマッカートニーも気に入り、2009 AW と2010 SS にはルイ・ヴィトンのプリントデザインを手掛ける事が決まっています。
◎読者にメッセージがあればお願いします。
夏目:時代の変化とともにめまぐるしく変化するガスアズインターフェイスは、世界中のクリエイターの創造性と企業や社会のニーズが出会い、これまでカタチになっていなかったアイディアや想いをクリエイティブの力で現実にするプラットフォームです。←という事をより明確に出来るように努力していきたいです。
個人的には、今、地に足を付けて考える、という事がとても重要だと思っています。
情報がすごく走り回っていますが、それはそれ、自分は自分。
昔に比べて、いろいろな事がなんでもスタートしやすくなっています。
今後はこれまで以上に独自性のある様々な生き方や、活動が日の目を見るのではないでしょうか。
それが、あるマーケットにささるような軽い情報ではなく、足に響いてくるような、ズッシリとしたものであれば、楽しみです。
◎どうもありがとうございました。
GASの最新情報はブログAtmosphereでもご覧頂けます。
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