先週お伝えしたTEAM GOGOの豪快な号外「30秒で世界を変えちゃう新聞」は現在コネクテッドの店頭でも配布開始となりました。
これは6月22日の夏至の日から24日の3日間に渡って行われる「100万人のキャンドルナイト」にタイミングを合わせた企画です。
この3日間にろうそくを灯したり、号外を読んだりして地球の未来に思いをはせようという呼びかけが双方を核としてすごい規模で行われているということになっているので、これは確かに日本はこれからもっと変わっていくきっかけになるんじゃないかとわくわくします。
そんな状況を眺めつつ今週ご紹介したいのは、今年の6月22日の夏至の日から24日の3日間というまったく同じ期間にイギリスで行われ、大勢の人が地球の未来に思いをはせることにもなるもうひとつの動きです。
それはグラストンベリーフェスティバル。30万人を超えることもあるという世界最大のフェスティバルなのですが、今年の開催の翌週にあたる30日からそのドキュメンタリー映画「グラストンベリー」が映画館で封切りになるのです。
この映画の監督はジュリアン・テンプル。80年代からミュージックビデオのディレクターとしてその才能を開花させてきた人でセックスピストルズからローリングストーンズまで幅ひろくミュージックカルチャーを映像美で表現してきています。映画は、そんな彼が近年開催されたフェスを撮り貯めしたものと、1971年から35年にわたって開催されているこのフェスティバルの模様を記録した数多くの人による貴重なフィルムとをまとめて編集したグラストンベリーの総集編ともいうべき内容になっています。
この映画の大きな話題のひとつは、ビョーク、レディオヘッド、コールドプレイ、デビッド・ボウイ、ヴェルベット・アンダーグラウンドなどなど時代ごとに話題をさらったトップスター達のライブがふんだんに盛り込まれている点です。
そしてより興味深いのは、この映画がそれだけに終始しておらず、主催者を含めてさまざまな証言を取り入れて、このフェスがどんな土地で行われ、どんなに多様な人が関わり、どんな問題がおきて、観客からはどう受け止められているのかまでをとってもわかりやすくリアルに描いている点です。フェスの規模が日本と比較にならないくらい大きいので、そんな背景がちりばめられている事で、観客がグラストンベリーとは何なのかを徐々に理解していける構成が見事です。
そしてスーパースターのライブと平行して大道芸人たちのパフォーマンスや3日間ジャンベをたたき続けるドラムサークル、ティピだけで構成される一角の様子や、エリアの一番高い丘にあるストーンサークルに集う人々の雰囲気などフェスティバルならではカルチャーというべき部分もたっぷりフィーチャーされています。
実は私自身もこのフェスに10年にわたって参加してきた天空オーケストラの岡野氏に誘われて2回いったことがあるのですが、この映画はそんな自分から見ても、かなりその魅力をバランスよくスケール感を損なうことなく伝えているのではないかと思い、とても共感しました。
グラストンベリーは、巨岩遺跡で知られるストーンヘンジからほど近い位置関係にあり、エリア内にもストーンサークルがあり、他にもエイブベリーというストーンサークルがあったりと古代人によって設置された石と超自然の神秘をリアルに感じられる場所です。
そして夏至の日にはストーンヘンジで日の出を見ようと多くのキャンパーが集まり、グラストンベリーでフェスが開催されます。
エリアは何もない巨大な農場で、ほとんど全ての設置物を手作りでたてなければならないので、とても原始的ながらそこでの生活を楽しむためのいろんな工夫を凝らした、自然一体型の巨大な街が形成されます。
夜はキャンドルや焚き火などで過ごす人がほとんどなので、世界最大のキャンドルナイト状態になります。
映画「グラストンベリー」渋谷Q-AXシネマで6月30日より公開
そんなわけで、豪快な号外、キャンドルナイト、グラストンベリーフェスとそのドキュメンタリーなど今年の夏至にまつわる話題を2週お届けしました。
早いものでもう2007年の折り返し地点、皆様にとっての大ピースな週末になりますように。
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