今週はこの春から立ち上がったブランドmerphのデザイナーの坂井真吾さんにインタビューしました。
Q1 坂井さんは如何にして服作りを学ばれたのか、そのストーリーを聞かせていただけますか。
坂井:大学在学中よりhisTUBEの京都店でマネージメントとバイイング、 その後、少しだけ企画にも参加しておりました。 hisTUBEは所謂トラッドの王道を行く洋服でした。
世界中の名公房に別注をかけたり、 今となっては当たり前のWネームなども、 このブランドが開拓して行ったと言えると思います。
大学のテスト中に東京出張にかり出されたり、 突然社長がやって来て、ゼミを休んで祇園に飲みに連れて行かれたり。 滅茶苦茶な毎日でしたが、 洋服業界が今の姿になる基礎を作り上げた偉大な大先輩の下での3年間は、 同じくこの業界関わろうとした回りの人間より、 短期間で多くの事を学ぶ事が出来ました。
今でもあの頃に見た事、聞いた事が私の行動に大きく影響しています。
Q2 昨年まで手がけられたlaluというブランドはどんな感じだったのでしょうか。
坂井:hisTUBEを退社後上司達と立ち上げたAnonymousというレーベルは、 イタリア、フランス、デンマークとヨーロッパ各国でコレクションを発表し、 私を含めたった3人で、大きな成功を収めました。
その成功を間近で体験した私は、 やはり自らの作品で挑戦したくなりました。
その折、突然レーベルの解散を告げられました。
まだおぼろに独立を考えてはいましたが、 自分がどういう服を創りたいかははっきりして居ませんでした。
とりあえず、東京での活動には魅力を感じなかったので、 大学時代を過ごし、仲間やお客さんも沢山居る京都に戻る事にして、 ゆっくりに洋服を創り上げて行こう、そう考え、拠点を京都へ移した訳です。
フルコレクションは無理だとしても、店舗併設した事務所を構え、 その時思いついている服を創って行く形でlaluはスタートしました。
レーベル名のlaluも実は当時仲間とやっていたバンドの名前をそのまま付けただけでした。
ただし、インドネシア語で『経過』というニュアンスの言葉なので、 これからこのlaluという洋服で、 私の洋服作りを試して行こうという考えにはもってこいだと思ったのもlaluという名前にした理由ではありました。
7年間、laluでおそらくおよそ500デザイン、総生産数1万枚以上の洋服を創り、 私の中に確固たる物が姿を成してきました。
それがmerphと名付けた新しい洋服達です。
merphの第一弾は3レイヤーブレーカーとAラインコート。
Q3 merphのストーリーはこれから紡がれるのだと思いますが、コンセプトを教えてもらえますか。
坂井:merphとはヨーロッパからインドにかけて広く広まった民族の始祖たる印欧祖語より探し出した言葉です。
『形を成す』という意味を持つあらゆる言葉の先祖です。
私は洋服の歴史や流行、付加価値に興味が全く有りません。 カテゴライズし、情報を貼付けた洋服の売り方は好みません。
私が目指す洋服創りは、純粋に美しい形を創り上げる事です。
直営店京都cassowaryの店内
Q4 酒井さんにとっての「自転車のある生活」というとどんな感じになるのでしょうか。
坂井:現在活動の拠点の京都は小さな街で、車では不便な事も有り、私も日常生活はマウンテンバイクを利用しています。 以前東京でくらしている時も、(もう10年近く前ですが)シュウィーンのオレンジの大きなビーチクルーザーに股がり、 代々木公園を鴉の襲撃をかわしながら毎日原宿の事務所へ通勤していました。
風景を見ながらの自転車での移動時間は、デザインを生業とする私にとって、今も昔も需要な気分転換です。 これからも自転車には乗り続けると思います。
ちなみに、今、友人の自転車文化の普及に関わる会社に真っ黒なマウンテンバイクを制作依頼しています。 完成は少し先になりますが、楽しみにしています。
Q:どうもありがとうございました。
あるときは美しい形の追求という地点から、あるときは自転車に乗るという地点からと違ったアングルで洋服を捜し求めても交わるところはかなりあると 確信してmerphのスタートを皆様にアナウンスさせていただきました。
機能も美しさもそれぞれ必要としている遊び心との戯れに期待を込めて。
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Q1 坂井さんは如何にして服作りを学ばれたのか、そのストーリーを聞かせていただけますか。
坂井:大学在学中よりhisTUBEの京都店でマネージメントとバイイング、 その後、少しだけ企画にも参加しておりました。 hisTUBEは所謂トラッドの王道を行く洋服でした。
世界中の名公房に別注をかけたり、 今となっては当たり前のWネームなども、 このブランドが開拓して行ったと言えると思います。
大学のテスト中に東京出張にかり出されたり、 突然社長がやって来て、ゼミを休んで祇園に飲みに連れて行かれたり。 滅茶苦茶な毎日でしたが、 洋服業界が今の姿になる基礎を作り上げた偉大な大先輩の下での3年間は、 同じくこの業界関わろうとした回りの人間より、 短期間で多くの事を学ぶ事が出来ました。
今でもあの頃に見た事、聞いた事が私の行動に大きく影響しています。
Q2 昨年まで手がけられたlaluというブランドはどんな感じだったのでしょうか。
坂井:hisTUBEを退社後上司達と立ち上げたAnonymousというレーベルは、 イタリア、フランス、デンマークとヨーロッパ各国でコレクションを発表し、 私を含めたった3人で、大きな成功を収めました。
その成功を間近で体験した私は、 やはり自らの作品で挑戦したくなりました。
その折、突然レーベルの解散を告げられました。
まだおぼろに独立を考えてはいましたが、 自分がどういう服を創りたいかははっきりして居ませんでした。
とりあえず、東京での活動には魅力を感じなかったので、 大学時代を過ごし、仲間やお客さんも沢山居る京都に戻る事にして、 ゆっくりに洋服を創り上げて行こう、そう考え、拠点を京都へ移した訳です。
フルコレクションは無理だとしても、店舗併設した事務所を構え、 その時思いついている服を創って行く形でlaluはスタートしました。
レーベル名のlaluも実は当時仲間とやっていたバンドの名前をそのまま付けただけでした。
ただし、インドネシア語で『経過』というニュアンスの言葉なので、 これからこのlaluという洋服で、 私の洋服作りを試して行こうという考えにはもってこいだと思ったのもlaluという名前にした理由ではありました。
7年間、laluでおそらくおよそ500デザイン、総生産数1万枚以上の洋服を創り、 私の中に確固たる物が姿を成してきました。
それがmerphと名付けた新しい洋服達です。
Q3 merphのストーリーはこれから紡がれるのだと思いますが、コンセプトを教えてもらえますか。
坂井:merphとはヨーロッパからインドにかけて広く広まった民族の始祖たる印欧祖語より探し出した言葉です。
『形を成す』という意味を持つあらゆる言葉の先祖です。
私は洋服の歴史や流行、付加価値に興味が全く有りません。 カテゴライズし、情報を貼付けた洋服の売り方は好みません。
私が目指す洋服創りは、純粋に美しい形を創り上げる事です。
直営店京都cassowaryの店内
Q4 酒井さんにとっての「自転車のある生活」というとどんな感じになるのでしょうか。
坂井:現在活動の拠点の京都は小さな街で、車では不便な事も有り、私も日常生活はマウンテンバイクを利用しています。 以前東京でくらしている時も、(もう10年近く前ですが)シュウィーンのオレンジの大きなビーチクルーザーに股がり、 代々木公園を鴉の襲撃をかわしながら毎日原宿の事務所へ通勤していました。
風景を見ながらの自転車での移動時間は、デザインを生業とする私にとって、今も昔も需要な気分転換です。 これからも自転車には乗り続けると思います。
ちなみに、今、友人の自転車文化の普及に関わる会社に真っ黒なマウンテンバイクを制作依頼しています。 完成は少し先になりますが、楽しみにしています。
Q:どうもありがとうございました。
あるときは美しい形の追求という地点から、あるときは自転車に乗るという地点からと違ったアングルで洋服を捜し求めても交わるところはかなりあると 確信してmerphのスタートを皆様にアナウンスさせていただきました。
機能も美しさもそれぞれ必要としている遊び心との戯れに期待を込めて。
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